
はじめに
前回は、使用する機材を紹介しました。
今回は、PLCとPCを接続してPLCの動作確認をしてみます。
100Vの電源を使いますので、扱い方を間違えると甚大な被害を被る場合があります。
機器の取り扱いには充分注意しておこなってください。
電気工事士資格が不要な「軽微な工事」の範囲内でできる内容としているつもりですが、もしこれは「軽微な工事」の範囲を超えているのでは等の疑問点がございましたらメールにてご指摘いただければと思います。
配線図
電気工作については素人ですので、本格的な配線図は書けませんので、イラストを作成しました。

PLCとPCを接続して動作確認してみましょう。
DC24Vコンバータへ100Vの電源を接続します。
デスクトップパソコンに使っていた3芯AC100Vをペンチで切って、被膜をむくと3本のケーブルになります。
プラグの短いほうがL、長いほうがNにつなぎます。

DC24Vの出力をPLCにつなぎます。
電源は入力ポートの一番右がプラスその次がマイナスです。
画像では黒がマイナス、赤がプラスです。

つなぎ方は、上の部分を#3のマイナスドライバで、右回しで開いて左に回せば閉まります。

ここが開きます。

ケーブルを差し込んで

締め込めばOK!
こんな感じになりますね。

AC100Vをコンセントにつないで、基板上の「PW」のLEDが点灯すればとりあえずOK。

基板上のモード切り替えスイッチを「RUN」にすると、LEDの「RUN」が点灯します。
GX Works2でプログラムを書き込む等通信接続するときには、モード切り替えスイッチを「STOP」にしないと接続に失敗します。
PCに接続
PCにPLCを接続するには、シリアル変換ケーブルを使います。
このケーブルには、Prolific社のPL2303TAというUSBとRS232のブリッジコントローラが内蔵されています。

ピンの配置は説明書に載っています。

リバース接続になるように基盤に接続します。
PC | PLC |
---|---|
VCC (赤) | 5V |
TXD (白) | RXD |
RXD (緑) | TXD |
GND (黒) | GND |
このポートを使います。

接続を間違えると通信に失敗します。

PCのUSBポートに繋ぐとデバイスマネージャで確認することができました。

ポートは「COM3」で作成されています。
右クリックしてプロパティを開いて「ポートの設定」で速度を「9600」に変更します。

これで、PCとの接続ができました。
GX Works2 (体験版) のインストールと設定
今回は「超入門」なので、「GX Works2体験版」をインストールしてみましょう。
GX Works2(体験版)は、こちらからダウンロードできます。
GX Works2(体験版)は、製品版と同じ機能を、インストール後30日間体験できます。
PLCプログラムの読出しと接続設定
GX Works2を起動します。

「オンライン」-「PC読出」をクリックします。

「PCシリーズ選択」で「FXCPU」を指定します。

「OK」をクリックします。

「接続先設定 Connection1」の画面が出ます。
「パソコン側 I/F」の「シリアルUSB」をダブルクリックします。

「パソコン側 I/F シリアル詳細設定」で、「RS-232C」、COMポート「COM 3」、伝送速度「9.6Kbps」に設定します。「OK」をクリックして「通信テスト(T)」をクリックして正常にPLCと通信ができているか確認します。

「FX1N/FX1NCCPUとの接続に成功しました。」と表示されればOKです。
もし、エラー表示される場合は、以下の項目を確認してください。
・PLCの電源が入っているか
・PLCのモード切り替えスイッチが「STOP」になっているか
・USBシリアル通信ケーブルが正しく接続されているか
・伝送速度は正しい通信速度に設定されているか
・COMポートは正しく設定されているか
接続に成功したなら、「OK」をクリックしてPLCに書き込まれている、ラダープログラムを読み出してみます。
PLCのロットによっては、初期プログラムが書き込まれていないPLCもあるようです。

「プログラム(プログラムファイル)」の対象にチェックをいれて「実行」ボタンをクリックします。

「PC読出」が実行されます。

読み出しが終了したら、「閉じる」ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。

PLCには、簡単なチェック用のラダープログラムが書き込まれていました。
入力ポイントに入力があると、対応した出力ポイントのリレーコイルが作動するようになっています。
これで、「PC」-「GX Works2」-「PLC」 が接続動作することが確認できました。
初期テストプログラムの書き込み
PLCに初期テストプログラムが入っていれば、次の動作テストへお進みください。
続の章では初期テストプログラムを使って、PLCの動作確認を行いますが、もしお持ちのPLCにプログラムが入っていない場合は初期テストプログラムを以下からダウンロードしてPLCに書き込んでください。
ダウンロードしたファイルを解凍します。
originalPLC.gxw というファイルが解凍されます。
GX Works2を起動します。

「プロジェクト」-「開く」から、解凍したファイル originalPLC.gxw を選択してプロジェクトを開きます。

「ナビゲーション」タブの「接続先」をクリックして接続先を表示します。
「すべての接続先」-「Connection 1」をクリックして「接続先設定 Connection1」の画面を表示します。


「シリアルUSB」をダブルクリックして「パソコン側 I/F シリアル詳細設定」でCOMポートと伝送速度を設定します。
「通信テスト(T)」をして「OK」
「オンライン」-「PC書込」

「プログラム(プログラムファイル)」の対象にチェックを入れて「実行」

書込が完了すれば初期テストプログラムのPLCへの書込は完了です。
PLCの動作確認
アクセサリ用電源(DC5V)を用意する。
AC/DC24VコンバータへDC24V/DC5Vコンバータを接続してDC5Vを用意します。

動作テスト
PLCのモード切替スイッチを「RUN」にして電源を入れます。
DC5Vのプラスを入力ポイント( X0 ~ X7 )に順番に接触させて、対応する出力ポイント( Y0 ~ Y5 )が反応すれは動作確認終了です。
あとがき
今回はここまでにします。
次回は赤外線センサーをPLCに接続して、ラダープログラムを作成しましょう。


